綾部動物病院

宮崎市の動物病院です。子犬の飼い方指導・犬の保育園・犬のお泊り強化保育・犬のしつけ教室・トリミング・ペットホテルも行っております。お気軽にお越しください。

  • 文字サイズ
綾部動物病院
  • お問い合わせはこちらからどうぞ
  • 神宮本院0985-22-8584 0985-22-8594
  • 赤江分院0985-63-5060 0985-63-5033
  • 大塚分院0985-48-3906 0985-48-3916
TOP »お知らせ »注目・重要 » 猫の甲状腺機能亢進症

猫の甲状腺機能亢進症

 ただいま、綾部動物病院では、7歳以上の猫ちゃんに、健康診断キャンペーンを行っております。



 その検査項目の中に、“甲状腺機能亢進症”“甲状腺ホルモン”といった聞き慣れない言葉があると思います。



 今日は、その甲状腺機能亢進症甲状腺ホルモンについてお話しします。



*********************************



猫の甲状腺機能亢進症



~甲状腺~



 喉の気管の両脇にあり甲状腺ホルモンを合成しています。



p2100381.JPG 猫の甲状腺の位置



~甲状腺ホルモン~



 食物が代謝され、体を作ったり、エネルギーになったりする過程を促す作用があり、動物の生命活動に必要なホルモンです。



~甲状腺機能亢進症とは~



 甲状腺ホルモンの分泌が異常に多くなっておこる病気です。10歳以上の猫ちゃんがなりやすい病気です。



 新陳代謝が異常に活発になり、動きが活発になり(落ち着きがなくなったり、攻撃的な性格になったり)、体中の細胞がエネルギーを使うため、たくさん食べるけれど痩せていきます。また、水をよく飲むようになり、おしっこの量が増え、心臓も活発に働くため、肥大し疲労していきます。 



 進行すると、下痢や嘔吐をするようになり、食欲がなくなり、心不全、腎障害、高血圧症による網膜剥離(失明)などにおちいり、亡くなっていきます。



~原因~



 甲状腺に腺腫や腺腫様過形成が生じて、ホルモンが過剰に分泌されます。



~症状~



 ・やせてきて、毛つやがなくなってきた



 ・食欲が増える



 ・水をたくさん飲み、おしっこの量が増える



 ・急に活発になり、落ち着かなくなったり、攻撃的な性格になった



 ・下痢をしたり、吐いたりする



~診断~



 ・甲状腺ホルモンの濃度の上昇



 ・その他、全血球数測定、血清生化学検査、胸部レントゲン検査、尿検査などを行い、併発疾患(糖尿病、腎臓病、心臓病、肝臓病、腫瘍など)の有無を調べたりします。



~治療~



  内科療法~抗甲状腺ホルモン剤(甲状腺ホルモンの合成を阻害する薬)を投与します。生涯投与します。



  外科療法~甲状腺を切除します。



  放射線療法~甲状腺に放射線をあて、破壊します。



**********************************



 甲状腺機能低下症は、10歳以上の猫ちゃんがなりやすい病気です。一見、元気になったように見えるため、発見が遅れ、手遅れになりやすいのです。上記の症状が見られたら、すぐに診察を受けましょう。また、定期的な健康診断で早期発見、早期治療を心がけましょう。私達、動物病院のスタッフも、可愛い猫ちゃん達が皆、長生きで幸せに暮らせるよう見守っていきたいと思います。



022.jpg1041.jpg 



♪ ぐるぐるちゃん 2歳 男の子 ♪


 

※ 全院で、夜間診療は行っておりません。