綾部動物病院

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ノミの予防は1年中行いましょう!

 だんだん寒くなってまいりましたが、ノミの予防は続けていますか?ノミは暑い季節、梅雨時や夏場だけの問題と考えていませんか?確かにその時期はノミが大量発生しますが、ノミは1年中いるのです。



 環境に落ちたタマゴは、その後幼虫からサナギになり成虫になると、ペットが近づくのを待って寄生します。



 タマゴから再び成ノミになるプロセスであるライフサイクルは、室温が13℃もあればまわってしまいます。つまり、暖房完備の家の中は、ノミにとっては快適で、1年中ノミが繁殖できる環境といえるのです。



 ノミは梅雨の前後から活発に発生・繁殖して生息しますが、住宅環境の快適化によってほぼ通年の生息が可能となっています。ノミは温度18~27℃、湿度75~85%が好ましい環境条件といわれ、脅威的な繁殖力をみせます。



 ライフサイクルは、夏のピークシーズンでは、約2週間という速さでまわるため、あっという間に大量のノミが発生することがあります。逆に冬場はサナギの形で春になるまで越冬することができるので、暖かくなるとそれらのノミが次々に再寄生し、ノミの被害に会う事があります。



~ノミが介在する主な病害~



<瓜実条虫症>



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 ペットが瓜実条虫の幼虫をもつノミを食べたり、人がノミをつぶしたりするなどして手に付着した幼虫を誤食すると感染します。濃厚感染すると下痢や体重減少などを引き起こします。



<ノミアレルギー性皮膚炎>



 ノミの唾液由来のアレルゲンなどが引き金となり、強い痒みがひきおこされ、継続的な引っかき行為や自咬行為によって化膿性皮膚炎や全身的な丘疹性痂皮性皮膚炎に進行します。ネコでは粟粒性皮膚炎や好酸球性肉芽腫も見られます。



<猫ひっかき病(バルトネラ症)>



 バルトネラ菌はネコやイヌに常在しており、動物間の媒介はノミによって行われます。菌を保有した動物が人を引っかいたり、咬んだりすることで、人に感染します。咬傷部位が化膿して、リンパ節の腫脹や発熱なども見られます。



<人のノミによる皮膚炎>



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〇ノミ







~生物学~



 ノミは昆虫類のノミ目に含まれ、 約2000種が確認されています。ノミは宿主特異性が低く、日本の犬や猫にはネコノミが多く寄生します。雄雌ともに吸血し、動物の体表上で数10個の卵を産み出します。



~ライフサイクル~



<卵>



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?直径:0.5mm大



形態:表面は滑らかで白く真珠のような光沢を帯びている。 



 産卵後、数時間以内に体表から床に落ちます。好適な環境下(温度27℃、相対湿度50%以上)では1~6日前後で孵化します。



   ↓



<幼虫>



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第1齢幼虫(体長:2mm程度)~第3齢幼虫(体長:4~5mm程度)



第3齢幼虫は成熟するとエサを摂らなくなり、体が透けて白いロウ状になります。



 1~2週間で二度の脱皮を繰り返します。成ノミの糞を主なエサとして成長するが、幼虫同士の共食いも起こります。



   ↓



<まゆ> 



白色で、5mm程度の大きさ。表面は粘着性があり、周囲のゴミなどを付着させてその姿をカモフラージュします。



第3齢幼虫が成熟後にまゆをつくります。



   ↓



<サナギ>



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 まゆの中で蛹化します(約1週間)。好適な条件(温度:24~32℃、相対湿度:78~80%など)がそろって初めてう化します。(1年近く生存することもある)



   ↓



<成虫>



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体長:雄1.2~1.8mm 雌1.6~2.0mm



 光や体熱、CO2放出による刺激によって動物の体表に寄生後、8分以内に吸血を開始します。雌では吸血によって12時間以内に体重の75%が増加します。吸血開始後、数分以内に糞を排泄し、36~48時間以内に産卵(1日平均30個)を開始します。



~ノミ対策~



 ペットにノミ駆除剤を月に1回投与して、予防しましょう。ノミ駆除剤は、成虫駆除作用と卵・幼虫の成長阻害作用のダブルの効果を備えたタイプがオススメです。



<フロントラインプラス> 



 ①ノミの成虫と卵へのダブルの効果!



 ②ノミの成虫をすばやく駆除し、効果が長続きします。



 ③マダニやシラミ・ハジラミも駆除できます。



 ④イヌでは投与後1日後(ネコでは2日後)にはシャンプーや水浴OK。      



  週1回シャンプーしても効果は変わりません。シャンプー後、乾けば投与OK。



 ⑤ペットに優しい安全性(子犬・子猫ともに8週齢から使用できます)。



※ホームセンターで販売されているノミ駆除剤は、医薬部外品で、動物病院で販売されている医薬品のノミ駆除剤とは有効成分が違います。駆除率が低く、持続性が短いですのでオススメできません。またシャンプーによって効果が薄れます。ご注意してください。



~環境対策~



 室内を清潔に保つように心がけます。ノミはペットが好む場所にたくさん存在します。毎日、念入りに掃除機をかけることが大切です。



・部屋の四隅 ・家具の下などの暗く湿ったところ ・カーペットやじゅうたん       ・ソファーやベッドの上 ・ペットの寝床周辺


 

※ 全院で、夜間診療は行っておりません。